遠い祭囃子を 風がここまで運んだ ふわり 揺れる髪と浴衣の袖 君は夏そのものだ そんな笑顔に負けては 僕は必死に隠した いつも通りの君が 嬉しいから きっと 平気でいられる だけど 寂しいと それだけは言えないから 涙のせい 花火滲まないように 僕らの夜空に 明日を見ていた ふたり 秘密の場所が 今も変わらないままだから ずっと続いてく そんな気がして 怠けた 伝えることを 部屋の隅に残した 掃ききれなかった後悔も 綺麗な懐い出だと 許せるように きっと 僕は強くなるから 狭い小道 空蝉の歌 十の夏が 花火と消える 嫌だよ 嫌だよ あと少しだけ まだだ、まだだ、まだだ ぷかり笑うのが 君のまあるい瞳が 潤む声が 全て愛おしいこと たった それだけ それだけ だけど 寂しいよ 思わず言葉こぼした 君はくれた 最期まで幸せを 僕は夜空に 明日を見ていた 見ててよ