白紙のノートと向かい合っても 寝つけない夜でも 走っている 耳塞いだ 五月蝿いのは 期限付きの鼓動だけだ ファインダー越しには もう居ないや フィルムに仕舞った 笑い方と ノンフィクションと おまえと観た 夢の続きを 映写機にかけよう いつの間にか スタートより 目の前にあったゴール 映画の終わり 嗚呼 走馬灯が揺れていた なみだの色 映すな 溺れ合った 夏に戻れ 空が⻘いなあ 嗚呼 影も忘れさせる程 僕等はここにいるんだよ 尖った日差しに 目が眩んで 遠のく背中が ぶれないように 追いかけていた 惹かれていた その優しさに 甘えたりもした 足を取んなよ ひどい泥濘 さっさと変われよ 赤信号 息づかいはまだ 拙いまま あこがれに 焦がれながら 振り返ったら 嗚呼 走馬灯が滲んでいた 弱さなんて 明かすな 誓い合った 夏を抱いて はやく逢いたいなあ 嗚呼 何と天秤に掛けても 僕等の証を選んだ 陽炎のなか 見違えても 憶うほど 痛くなっても 映画の終わり 嗚呼 走馬灯が揺れていた 唇から 伝った 未練さえも 分かち合える おまえが理由なんだ 同じ光 見ていたから 選んだ 信じた 映画が終わる 嗚呼 走馬灯が揺れていた 有終の日 仰いだ 約束した エンドロール 涙が止まんないなあ ふたり駆け抜けた軌跡 僕等はここにいたんだよ 映画が終わる