半袖に着替えた朝 クローゼットに眠る長袖 あなたといた季節の かたちが まだ そこに 畳んで しまうたび やわらかい ためいき 思い出しても 泣いてしまうほどでは ないけれど ふっと 息が 深くなる ありがとうを 風にのせて 半袖の街を 歩く 忘れては いないけれど からまっては いないよ ふたりだった季節を そっと 連れていくよ コンビニの前を 通る 昔 ふたりで 寄ったね 中に 入らずに 信号まで まっすぐ わたしの あるくペースが すこしずつ 戻ってきた おなじ街 なのに すこしだけ ちがって見える 夕方の ひかり ゆっくり 染めていく ありがとうを 風にのせて 半袖の街を 歩く 忘れては いないけれど からまっては いないよ ふたりだった季節を そっと 連れていくよ 言葉じゃない時間が ふたりの あいだに あった うそには したくないんだ ありがとうの まま ありがとうを 風にのせて 半袖の街を 歩く 忘れずに いるけれど 立ちどまっては いないよ ふたりだった季節を やわらかく ほどいていく いつか すれちがう ときは 笑える わたしで いたい
