裏表を 失くしたときに 本当の姿が 形を持った 歪んだ記憶も ただの影絵で 救われぬ声が 意味を求めた 正しさよりも 確かさばかり 選んでしまうのが 人間で 綺麗な答えは すぐ崩れて その跡だけが 真っ直ぐ残る 扉を回せば 反対側で 似たような問いが 静かに待つ 揺れる価値観の 点と点が ゆっくり線へと 変わっていく アンビグラム 返しても 同じ アンビグラム 揺るがない 真実 アンビグラム 二度と 解けない 世界はいつも ひとつの裏を 抱えている 善悪さえも 角度で変わる 誰もがどこかで 矛盾を飼ってる 歪めた論理が 救うこともある 透き通る正義が 傷をつける日もある 両立しないと 決めつけたものが 実は支え合う 対の力 真っ直ぐすぎれば 折れてしまうと 曲がった道が そっと教えた すべてを反転し 読み直すと ただの事実が 違う意味を持つ 答えの外側に 残された空白 そこにこそ 思想が息をする アンビグラム 答えは 二つで アンビグラム どちらも 本物 アンビグラム 変化する 形 世界はいつも 揺らぎの中で 育っていく 裏返した倫理の 底に沈んだ 微かな光が ときに道標になる 矛盾を抱えた 名もない思想が 未来のどこかで ひっそり芽吹いていた アンビグラム 裏も 表も アンビグラム ひとつの命 アンビグラム 形を変えて 世界はまだ 見えない意味を 生み続ける アンビグラム 繰り返す祈り 歪んだままで ただ 真実へ
