八海巡り 業に淀み 麓にて水垢離を取り 清めた身に行衣装い 金剛杖手に持ち登り 六根清浄 極楽浄土を願い目指す頂上 垂迹する仏の元へ 曼陀羅や 永遠に誘われる 神々が住まう滅びの山 天の原 玉芙蓉 地に蟠る 青天を貫き聳える扇の柄から昇り舞 い上がる煙 生と死孕んだ 富士曼陀羅 どす黒く立ち昇る黒煙に雷鳴轟く 大気は震え草木を滅ぼす 為す術はなく畏れ慄く どくどくと溢れて襲う灼熱と火山灰 が注ぐ 尽く死を及ぼす 枯れた涙を落とす 荒ぶる神 畏怖する民 どうか怒りの矛先を収め 安らかに鎮まり給え 浅間の大神 木花之佐久夜比売命 山足の地に祀られる 再び厄災が起きぬように 曼陀羅や 永遠に誘われる 神々が住まう滅びの山 天の原 玉芙蓉 地に蟠る 青天を貫き聳える扇の柄から昇り舞 い上がる煙 生と死孕んだ 富士曼陀羅 遠く遥か東の果て 蓬莱山に仙薬があり 始皇帝の命を賜わり 波隔たり海を渡り 地位や富や力手にしたら 永らく享受したい天子様 争うこの逃れられん死から 永遠の命欲す 日出ずる国を作り君臨する帝も 夢中になる程美しい姫は月の住人 去り際に貰う不死の薬 例え我が身不死となりてされどもう 隣で 笑う君がいないこの世界で生きる意 味はない 曼陀羅や 永遠に誘われる 神々が住まう滅びの山 天の原 玉芙蓉 地に蟠る 青天を貫き聳える扇の柄から昇り舞 い上がる煙 生と死孕んだ 富士曼陀羅 荒れ果てた地に穿たれた風穴から水 が湧き流れ 草木は芽生え樹海が生まれやがて人 はまた集う 火の神よ水の神よ 坐す八葉蓮華 如来よ 浮世の闇夜照らす御来光 我が心に 曼陀羅や 永遠に誘われる 神々が住まう滅びの山 天の原 玉芙蓉 地に蟠る 青天を貫き聳える扇の柄から昇り舞 い上がる煙 生と死孕んだ 富士曼陀羅 曼陀羅や 永遠に誘われる 神々が住まう滅びの山 天の原 玉芙蓉 地に蟠る 青天を貫き聳える扇の柄から昇り舞 い上がる煙 生と死孕んだ 富士曼陀羅