瓶詰めされたこの街に今日も砂が降 り積もる 一つまたひとつ 業の祭典 葛藤の坩堝 蓄積 埋まる空席 蓄積 不確かな夜 蓄積 不具の空蝉 唱えて描く三摩耶曼荼羅 蓄積 俺を道連れに 蓄積 木霊する声 蓄積 痩せたこの手に 産まれた子を抱きかかえて震えたの 煌びやかに空から舞い降り 舐めるようにこの街角に積もり 足元に絡まる砂 閉じ籠る狭い檻 遠に後に戻れないのに 潤む瞳に映る祈り 充ち満ちる 一日が過ぎる さらさらといつか朽ちる 砂漠となり水が尽きる 針の穴を通すと落とす 選択は一つ死を賭す 鐘は吼える刻一刻 業火に抱かれ奏でる 時が別つまで 雲上から降り蓄積される さらに砂に埋まり 窒息するほど身動きも取れない柵の 中に 反転する天地 解き放たれる 溢れるままに 十分なまでに待った いま括れた腰へし折る真っ逆様に 蓄積 埋まる空席 蓄積 不確かな夜 蓄積 不具の空蝉 唱えて描く三摩耶曼荼羅 蓄積 俺を道連れに 蓄積 木霊する声 蓄積 痩せたこの手に 産まれた子を抱きかかえて震えたの ひび割れ年輪が深く刻まれる 飢えて痩せ細った大地で 茫然と立ち尽くす 枯れた雫 息づく微かな声に気付く 砂を噛むような想いも 無駄に積み重ねて来た時も 経験と呼んで良いのならば埋もれた この身に手を差し伸べて欲しい 芽が出ず 乾いた喉から手が出る 蠍は三つ星を追い立てる 命の刻限を知らせる 雨乞いを 潤いを よろしく 暫くお前の耳を奪う そして繰り返す事になる 長く付き合う 地層の様に重なって厚みを増す 染み込み染み付いて初めて意味を成 す たった1分足らずのバースが及ぼす お前が汚す前の姿に戻す ほっとくと度を越すぞ 叩き起こす 空気を読むより先を読む勝負 賢い頭が災いしたか 気づいてしまったな まだ口に出すな 明日が来る保証はないが実際一度も 来なかった試しは無い 覚えてる事以外忘れてる 覚えてる事も疑いはじめてる 火で炙られて種が弾けて飛んで お前が目を瞑ったその刹那 世界は一度切断され別物に生まれ変 わっているかも知れない 誰も見てない場所で出会い 狭い世界で身を重ね合い 願いや誓いも醒めて冷たい その殆どをもう思い出せないが 無かった訳ではないのは確か お前や誰かや私の話だ 蓄積 埋まる空席 蓄積 不確かな夜 蓄積 不具の空蝉 唱えて描く三摩耶曼荼羅 蓄積 俺を道連れに 蓄積 木霊する声 蓄積 痩せたこの手に 産まれた子を抱きかかえて震えたの