Track byasayake no ato
99年 謳歌する 若者たち 我先に飛び出した 書庫の隅 渡り鳥の群れ 船着場 木漏れ日 路地裏 はしゃいだ目を光らせた そうして この海岸通りを下って行った あの冬の中を 給水塔と砂浜と そこで今も待ちつづけてる 時間はあの人を追い越していく 沈黙は鳴っている 白衣は体温と溶けあって 眠れる森の中 あの日の矢印がもう見えなくても まだ癒えなくても 雲の向こうへ行かなくちゃ 呼びかけても応えない 止まったままの記憶 いたわりに満ちた まなざし この冬の中を