愛していると言えないわたしは つめたい生きものです どうしてこんなことしたのって 怖くなるの 陽のあたるあのソファー 手と手につけた名前も ゆっくりと離れる船みたい きらきら遠ざかる 十字をえがくおまじない まばたきふれたまつ毛も 砂になってゆく さらさらりとこぼれ どこゆくの どうしてこんなにも 涙がでるの ばかみたいだよね 途中まで写したフィルムは 窓辺に置いたままで まあるくゆれる鼻歌 誰にもきこえない魔法 空っぽの部屋 さよならの文字少し残って消えた どうしてこんなにも 涙がでるの ばかみたいだよね