長い夢から醒めたような 風が運ぶ昼下がり 小さな鞄1つ 最小限の思い出 パタンと閉じるドア 2度と戻らない居場所 ただ1つの楽譜(おんがく)だけ 握りしめて 歩く 今じゃ化石のような紙切符 耳障りだった踏切の音 街ゆく人の笑い声 全て愛おしくて遠い ふわっと揺れるカーテン 一度逃げ出した場所 裏返しになった世界で 私1人逆さまに立つ 1人 また1人 日常に囚われた人が減っていく 1つ また1つ 最後に叶えたなら もう行ってもいいかな? 言葉を噛み締めて 思い出に閉じこもって ペンをとる その手1つで 貴方は私を魅了する 無感動とは程遠い 光り輝いた世界を 見てしまったから 夢じゃなかったあの場所を目指して 独り …また独り あの部屋で膝抱えた日々が蘇る 1つ また1つ もっと 早くに気づきたかったことばかりだ この世は どんなに優しい誰かが 両手広げて待ってても 目もくれず一心に 貴方だけを探して彷徨う 誰かの為に紡がれた 救いのような言葉は 鮮やかで美しかった その歌をもう一度聴きたい 言葉を噛み締めて 思い出に閉じこもって ペンをとる その手1つで 貴方は私を魅了する 無感動とは程遠い 光り輝いた世界を 見てしまったから 夢じゃなかったあの場所を目指して