薄く残る 夢の 背中を追い 浮かぶ電球 熱を放した手と 未だ眠るあのフィラメント 悲しくはないよ 在るべきところまで来た ひとつ 許されるなら ずっと思い出させて 風に告げた 行かなくちゃ 僕は 手を広げた 宇宙には 足りないかな 波に揺られ かさなる影2つ 碧い海に融けていく 覚束ない足を 励ますように 母を探した 癖のある 響きを 叱る声も ただ愛しくて 長く伸びた髪は 今日まで生きた証 ひとつ 残してくなら 掌の温度だけ 巡り巡る 淡い時間の中で 惹かれ合って 小さな恋をしてた 喉が枯れて この声 失くしても 君の声は 失くさない 風を受けて 舞い上がる からだ 夢をみてた 今度は伝わるかな 君がくれた 痛み 歓び すべて 連れていくよ 未来まで 風に告げた 行かなくちゃ 僕は 手を広げた 宇宙にも 届くように ゴール手前 かさなる影2つ 青い空に融けていく