何もない 何もない僕は カラカラ 音を立てて寝る 何もない 何もない僕は 今も僕か 汚れたら 汚れた分の 用済みは捨てられていく 新しい物はなんだって 正しいんだろう 一粒が幾つもあって それが何個目で 僕を司るだろう 夢を転がしてく世界は 振り出しに戻る まだ まだ ここにいますか 君の眼は 誰を見ていますか オーロラが窓を塞いで行く ああ 消えそうだ 何もない 何もない僕は ペタペタ 音を立て歩く 何もない 何もない僕は 明日も僕か あの子が願った落ちる葉も 空気が走った切り音も 食べかけて溶けるアイスも 留められない テロメアの産声を聞く 何も知らない様な 暁の色して 一つ前の記憶が巡る 彼を引き継いで まだ まだ 知らない振りして 君の頬 触れるだけ触れて 細胞が剥ぎ取られてく前に じゃあ ここまでだ まだ まだ ここにいますか 君の眼は 誰を見ていますか 後悔さえ溶かすような朝だ ああ 消えそうだ