まもなく死ぬ 俺から 生き残る 君達へ 先に逝く この俺を どうか 笑わないでくれ この俺の 言うことに 耳を かたむけてくれ 愚かしいあやまちを くり返さないでくれ 憐れな この姿は 君達の 行く末だ 俺たちの血の跡も 雨が洗い流して すべてを見てきたこの目も カラスたちがついばみ 吊るされて朽ちた骨身は やがて路傍の石になる 受け入れたはずの無情に 俺のひざが笑っている 憐れな この姿は 君達の 行く末だ 飾り窓に立つ いつかの女よ 命乞いをした あの男たちよ 乞食よ 娼婦よ 許せ この俺を 誰もが みな 俺と運命(さだめ)は同じさ ……それじゃ、裁くのは誰だ? 神様か? ……いいや、裁くのは 同じ人間さ! 金だけを払い 高みの見物 ――この俺を吊るしているのは、 アンタら! さあ 祈れ、憐れむな さあ 祈れ、憐れむな さあ 祈れ、憐れむな 俺たちを 殺すな