相談を聞く時、 前のめりになるのは人柄の方だろう から。 何でも話せるって縛ったのはどっち が先だろうか。 君と私は趣味はそれなりに合うし、 楽しいし、隣に居たいんだけど。 ごめんね。話がみえないね。 靴のサイズ差の割に、 揃わない背丈みたいにさ。 距離感の見た目ほどに揃わない気持 ちは5cm空いている。 心以外は重ねた。 順序なんてどうでもよかったよね。 君は優しい人だった。 優しいだけの人だった。 それだけだった。 直接受け取れなかった花は干してお いたよ。 寿命を延ばすんだって。 応える気もないくせに。 花に化粧水を吹いたら、 なんてふざけあうのが幸せと言うな ら 私も君も大概馬鹿だよね。ね。 君には分かるわけもない。 だって私にも分からないから。 一つ確かだとすれば、 誰も悪くなんてなかった。 難儀だね。 突き放すのが優しさなんて思わない けど、それでも、 惰だけで動くのは優しくない気がす るから。 きっと苦しくなるのに精一杯で、 阿る余裕もないままで。 恋人以外ならうまくやれるよ。 それで、もしよかったらさ。 化粧水、借りるね。まさか。 花にはやらないよ。 やるわけないんだよ。 馬鹿じゃあるまいし。 好きになるにも、 嫌いになるにも理由がいるなら 私たちはもっと賢かったはずだ。 わざわざ育てた花を枯れさせない程 度に。 君は人が良いから。 同じようにするから。 褒めてないよ。責めてもいないよ。 気付くには小さい痣。 その他大勢に向ける笑顔のさじ加減 とかね。 起こさないように静かに着替えると ころも とても好きだけど、だからかな。 君は優しい人でした。 それだけでした。