猫舌のあなたに合わせていたから 冷ます癖が抜けない。 小さな不便は多々あれど 私は今、幸せです。 友達とか恋人とか、元恋人とか、 表していく記号は変わっていくけど 報告くらいするよ。大事だったよ。 お喋りのあなたに合わせていたから 話す癖が抜けない。 あまりに食べない人だから 私が割を食うのです。 恋人に元がつくとか、 そんなこんなで また友達に戻るとか。あぁ、 聞き流してね。 きっと未練の方が恨めしいよ。 私たち以外には価値なんてなくても 、 恥ずかしいくらいに、 恥ずかしい二人は 大人になる。 悪くない歳の取り方をして。 玉ねぎを私の皿に移す。 餌を勝手に多くやる。 謝る代わりにすぐ撫でる。 預け方と、寄り添い方。 もしも、若しもう一度 やり直せるとしたらさ。 やり直さないようにしようね。 もしもし? あなたがよく停めていた駐車場で寝 転ぶ猫。 欠伸をしている。か弱く鳴らす。 信じないだろうけど、 大事だったよ。 大事だったもの。