「あの日俺たちは たぶんドラマの中にいた 寒いなか待った朝焼けはただ 耳鳴りと吐き気を強くするばっかで うざったくて閉じた目に残る赤 別に 覚えていたいわけじゃないんだけど 今でも、あいつが たまに燃えることがあるんだよ」 神様が暇つぶしで飛ばした虹が 落っこちた場所に行きたくなった 俺たちはただそれだけだった 空想した理想は もう曖昧なサヨナラの光景と 3000円のギターと同じところに しまってある まだ捨てないでいる 黒い目が吸った光 熱がどうにも冷めてくれない 涙すら熱いのが虚しかった ドラマの外 残る赤 錯覚が作った残像が 網膜の奥、ハートの側に 渡し損ねた手紙の 書き出しはどんなふうだっけ 覚えていないのにまだ 愛みたいな形をしているから 憎たらしい 俺らだけの鼓動 心臓を食べた歌 もう生きていくことも難しい 愛おしく思ってしまう 俺のせいで君のせいだろう 網膜の奥、ハートの側に呪いが、 魔法が、残像が、 歌が焼き付いてる 人が死ぬくらいのスピードじゃ 羽を広げても間に合わない 星が弾ける音を目指していく 目を閉じても残る赤 勝手に色を足して残した 集合場所はずっと覚えたままでいる また明日 ずいぶん遠くまできたもんだな 「ハートの側で違う心臓が打つ 驚くこと、悲しむこと、喜ぶこと、 全部あの朝焼けで やってきたせいだろうか 大事なもんが何かわからず、 これだけは、これこそはって 全部抱きしめて全部捨ててきた 夢とも思わず夢を見ていた 吸い殻だらけのパーキングの中、 地位、名誉、金は もちろんない、行き場もない、 それどころか まともな上着すらねえから もう寒がるしかねえわけだけど どんなにしょうもない冗談にも、 あの時話した言葉たち、 全部になんか温度だけはあった 網膜の奥、 ハートの側 焼き付いた赤色が うぜえぐらいに燃えていて これを魂と呼ぶのかな、 そうであってほしいと思う どうやら、俺たちはもう、 あの日見ていた未来の中にいる」 飛行機雲が 定規で引いたみたいに飛んでいく 空を分けるように真っ直ぐ 遠く飛んでく 渡し損ねた手紙は なんで渡したかったんだっけ 正体も忘れた赤が瞼の裏で 消えないでいること まだ燃える どれだけ離れてもここにある 俺らだけの鼓動 心臓を食べた歌 もう生きていくこととも等しい 混ざりすぎた赤 焦げたハートと網膜の奥 悲しく歌うことは簡単さ でもね、を探す また明日と同じ温度の 生きていくことは素晴らしい 仮にそうだとしよう 俺はどうだろう 君はどうだろう 網膜の奥、ハートの側に呪いが、 魔法が、残像が、歌が 網膜の奥、ハートの側に呪いが、 魔法が、残像が、歌が 焼き付いてる
