手をのばせば届くような 雨上がりの青空 泥だらけの足元も いまは気にすることはない なんだか遠くへ来たような 置いていかれたような 人のやさしさもどこか浮わついて わたしをすり抜けてゆく 「ひとりで暮らしたい」 「よりそいあって生きたい」 とにかく足を前に 明日の天気もわからない 雨にふせったこの街も またすこし羽をのばし 滴り落ちた雨の粒が 高速道路から降り注ぐ これからどこまで行くのやら 生きてゆけるのやら 自分をつたえることもできないで こころがうず巻いてる わたしは泣かないから 紙飛行機をつくった ちっぽけで汚れた思いでも 誰かに届けてみたい 幼いのぞみや 年老いた不安も この紙飛行機にのせて だれかに届けばいい どこかに届けばいい あのひとに届けばいい