僕あてについた風の便りは とどかなかった君のことばかい だとしたら迎えにゆくのさ 老いぼれたこの足をひきずってゆく よ 誰かがぼくらのことを指さして笑え ば あきらめのつくような話でもないの で ぎんぎらに輝くネオンの街をぬけて ゆく わかりきったことさ 涙がかわくころには 次の街へ僕ら旅立ってゆくのさ ふたり乗せた列車が夕暮れのなかを 走る風になる 誰のためにずっと走ってるのか ゆく先もわからずずっと前から さんざんな日々を送ることでしか 前には進めない不器用なやつだよ 毎日のりなれた列車の窓をあけて 遠い昔をのぞいてみたなら 僕の頬をつたう雨露が涙のようだと 君は笑う わかりきったことさ 涙がかわくころには ぜんぶ忘れていつものようにすごす 毎日 ふたり乗せた列車が夕暮れのなかを 走る風になる ・・・ 涙がかわくころには ぼくら旅立ってゆくのさ ふたり乗せた列車が夕暮れのなかを そよぐ風になる