画面の向こうで 知らぬ人が いかに努力をしたかを 語っている 滑らかに言葉が出る様は 詐欺師みたいだが なぜか消せなかった 昨日の自分と比べてまた 明日に 向かえばいいのはわかるけれど 評価がなければ 先行きもない 加えて終わらぬ比較 果ては地獄 「迷える人よ 君は若さを 失ったとて 明日は来るだろう」 なんて僕らは悲しむ人を 励ますように 自分を許せないんだろう ずっとずっと眠っていてよ 太陽も月も 未来でさえも 成せないすべてが恥に変わるまで 冷え切った腕を伸ばして 雨を待った おまもりだった言葉も枯れ 葉のように転がり 匿名のタイヤに踏まれて 原形もなくなった それでも今日は用意される 過ぎ去るだけの空白を 二十四時間だけ 二十四時間だけ生きてみるか 何にも成れずに 歳をとっていく 正しく無常に日々は過ぎていく 掠れた言葉は見向きもされない それでも生きてきてよかったと 言えるように ずっと眠っていてよ 太陽も月も未来でさえも 成せないすべてが恥に変わっても 僕らただ今日を歌いながら 歩くだけさ