抱きしめて 刺さる 棘の味 上手く愛せてますか いつからか苦味が強くなったけれど 「愛して」は言わない だって君は甘いのは苦手でしょう? 春風が嵐みたいで少し 怖かった 誰かを追うその視線が 憎めたらいいのになんて 言えない事ばかり 似てきたかもね少し 嫌なとこばかり "遅くなる"さえ無くなった 無言の部屋 遡って 饒舌な後味に 未だに縋り付くの 味も無いのに 聞こえない様に泣くの 気付いてよ 気付いてよ 君譲り 臆病な隙間に 愛がなんだって そんな どうでもいいの 知りたくもないから 君らしく歩く後に 付いていかせて 切り開いて 見せて また結んで 傷口が消えそうで 歪な形でもかまわない また刺して 張り詰めていた糸に 見慣れた手が触れていた その目の中には もう 持ち合わせている鍵じゃ 入れないみたい 私ね 聞き分けだっていいんだよ? お願い 何度も騙されてあげるから 言い訳してよ 窓を閉めて 春の匂い 君無しで二度と 思い返せないの 「さよなら」を飲み込む 棘の味 残る苦味を刺して 誤魔化して庇う 私はもう歩けない 大嫌いよ 春も この町も 君が好きだったから 春風が嵐みたいにまだ 泣いている 誰かを追うその視線が 思い出を捉えたら 甘さも飲み干して その時は言えるから 「愛してほしい」