三年前の夏生のこと 少女は波に喰われたと云う 骨になって見つかってまで 誰も知らない三回忌 ゲショウには戻りマス。 あの夏の裏側で泣いてたの 蒼鷺と葬儀の指差し看板があの日を 想起する この町は直に夢に襲われるから 逃げなくちゃだめだ 水田に立つ案山子 妙な顔して嗤ってるわ 見てよ! 真夏の神様僕らを殺した あの日は酷い炎天だった 揺らぐ水田にあの日の案山子が ニヤついた顔で笑っていた 君ももうすぐあの子のように 骨になるから気を付けてくれよと 言う 云う 知らねぇんだよ 夏が僕らを殺していくから 弔いの火を燈さなくちゃな 君もいずれ ソレ に喰われちまう ねぇずっと記憶の中に居てよ 狛犬と終わる日のお祭りが 私の命と比例している 歪みすぎた夏の回廊で 夜道気を付けて歩きましょう。