場末を徘徊して 孤独がファズむ夜は 本屋のお嬢さんに即席の恋をする 薄い幸と化粧の彼女に釣り銭を 手が触れない様に渡されて恋は散る 手招きしてるのが 『あっちいけ』のジェスチャーか 貸し恋屋の番頭が 手を上下させている 感傷凍結して 気分がファズむ夜は 切り刻むイメージが イタチごっこしている 濁った頭の中 廻り続ける不安や 恐怖を殺したくて 額をビルの壁に打ち続ける 明日痛むかなんて 興味ないね そのビートに乗せて 歌うこの憂鬱 往来の目など 気にもしないね 鋭利な程に澄む カマイタチのブルーズ 孤独な誰かに 届いたような気がした