あどけない彼はいつの間にか 腐ってた 息を吸うごとに譫言が舞う まだらな視界を埋め尽くす茜色は 緩やかに今を枯らすような 暗い非現実 溶かさないで 重ねて塞いだ今日まで焼きつけてよ 鮮明になってゆく非情な光 君の眼に歪んだペンキ脳 忘れてしまえたらいいのに 透明濁ってゆく 混ざって浮かぶ 君の色 晒さないでよ 五感を染め上げてく光 やるせない未来を 忌むばかりのペダントリー 馬鹿みたいなノートを 叶えるように芽吹いた現実 逸らさないで 蠱惑の向こう側 美しく君は泣く ああ 溶かさないで 掠れて消えゆく 明けない夜が来る 純粋な君の眼に映った何かは 酷く怠惰に揺らいで 孤灯を飲み込んでく 光っては滲んでく 未来を止めないでよ 空想を満たす偽善の海 最果てまで行こう