少し錆びた合鍵が セピアを纏って それが涙のせいなら 可笑しくて笑える 泣いてる? 少し伸びた前髪が 腫らした瞼を 隠すのにちょうどいいって あなたが笑う 日々を思い出した。 「終わるなら出会わない方が 良かったな。」 私は大人じゃない。 ただ1人、雨の中 日が登って、落ちて 少しだけあなたに電話して そんな贅沢がなんて 愛おしいんだろう 美しいんだろうなんて。 日が登って、落ちて 少しだけあなたと喧嘩して そんな毎日がなんて 愛おしいんだろう それでもまた2人の日常が その別れと思い出に 種を蒔いても それはそれで 綺麗なんだろうな。 少し肌寒い夜に歩いた公園 悴む私の手は あなたのポケットに溶け込む。 雨が降って薄ら色にかかった虹を カメラにおさめる まだこのまま2人が続くような。 「終わるなら出会わない方が 良かったな。」 あなたも大人じゃない。 ただ1人、霧の中 日が登って、落ちて 少しだけあなたに電話して そんな贅沢がなんて 愛おしいんだろう 美しいんだろうなんて。 日が登って、落ちて 少しだけあなたと喧嘩して そんな毎日がなんて 愛おしいんだろう それでもまた2人の日常が その別れと思い出に 種を蒔いても それはそれで綺麗なんだろう。 「ごめんね」「ありがとう」 何気ない日々の会話 終わりも始まりもその愛を その愛を繋いでいる。