瞬きの数だけ切り取った あの日やあの時のワンシーン、 色褪せるどころか埃を被っては ぼやけてる。 実感はないけど思い出を 身体が覚えて繰り返す 僕の目の奥、波打ち際で。 嫌いじゃないとか言って 優しさに刃を加える あなたを前に、 僕は何も言えずじまい。 瞼の裏にはあなたと僕が 笑って泣いてを繰り返してる。 言葉にするほど恐ろしい魔法が 噛み付いて、跡になる。 あなたと僕が1つとしてなら 迷っても迷わずして 笑いあった、あの日の僕らを 慕いたい。 毎朝のあなたの化粧のように 2人で影を描き合いながら 少しずつ濃くなっていく、 つまりは。 分かっていた最終回、 ハッピーエンドをさまよって ふわふわと虚ろな起承転結。 紙切れ1枚で"永遠"なんて ないのに、笑ってしまうよ。 変わってしまうよ。 あなたの隣で眠る誰かが これからを愛して、 あなたとタキシードが似合う様は 僕じゃない、わかってる。 1つが1人になって 4度目の記念日越した辺り あなたの声、 2人が1つになっていた。 被った埃を 拭えないままだ。