うつむく教室の影に 声を忘れたまま 置き去りの夢を まだ 拾えずにいる 窓の外では 夕陽が滲んで 帰り道を染めていく 誰かの笑い声だけが 遠くで響いてる 言えなかった言葉たちが 心の奥で揺れてる あの頃の自分に 少しだけ手を振った 君のいない放課後で 時間だけが息をしてる 見えない未来が怖くても 光を探していた 黒板の隅の落書き 消せずに残ってる 誰かが書いた「さよなら」 白く滲んだまま 途切れた言葉の先に まだ続きがある気がして 窓辺の影を越えて 手を伸ばした 君のいない放課後で 時間だけが息をしてる 傷つくことを恐れながら 夢を抱きしめてた 静けさの中で 聞こえる鼓動 泣くことも忘れたまま それでも明日を信じて 歩き出せる気がした うつむく教室の影で 声を探していた 置き去りの夢が今 少しだけ動き出す 夕陽がガラスを照らして 空が優しく滲む もう戻れない今日を そっと見送った
