机に残った君の落書き 指でなぞって まだ消せないでいる 放課後の光が揺れて 影だけが 伸びていく 教室の奥 カーテンの隙間 風がひとつ ため息を連れて あの日の笑い声が 遠くでまだ鳴っている 言葉にならない想いが 胸の奥を染めていく 季節の中で立ち止まったまま 君を思い出していた 放課後の光に溶けて 君の名前を呼んだ 届かない声の代わりに ただ空が眩しかった 窓の外を走る影が 未来のように滲んでる 誰もいないこの場所で 時間だけが息をしてる 思い出は優しすぎて 少しだけ痛いから それでも心の奥で 君を探してしまう 放課後の光に溶けて 君の名前を呼んだ もう戻れないことを知って それでも手を伸ばした 消しゴムじゃ消せないものを 大切に抱えて生きてる 誰かを想う痛みさえ 光に変わる日がくる 机に残った君の落書き 指でなぞって 目を閉じる 放課後の光が包むように 今日も胸を照らしてる
