まだ陽炎が見える 耳を刺すは 蝉時雨 飽きもせずに僕らは この季節に また何か一つ残して 明日を知らぬまま駆けてきた 何も怖くなかった僕らが まだ此処にいた頃 知らぬ間に負けを重ねては まだ微かに残ってる火種を 大事に抱えて… もう戻れないあの夏と 今生きてるこの夏が 何故だろうな 僕以外違わないのにな 少し色が褪せて見える まだ陽炎は見える 入道雲 そびえ立つ 飽きもせずに僕らはこの季節に 失くしたもの探している 未来永劫このまま此処で 何も気にせず永遠にいられたらって まだ思ってた頃 知らぬ間に終わりを悟り 冷めた顔して歩く夜明け前 また日が昇る もう戻れないあの僕と 今此処にいるこの僕と どこが違うのかな わからないのになんだか ひどく切なくて もう戻れないあの夏と 今生きてるこの夏が 何故だろうな 僕以外違わないのにな 少し色が褪せて見える