ビルの隙間からのぞく雨雲 晴天を黒く塗りつぶす 透き通る青空に 忍び寄る黒い影 一面を埋め尽くす 黒く淀んだ雲 傘なんて気の利いたもの 俺は持っていない 摩天楼見上げては ため息をこぼした 路地裏の猫が 顔を洗っている ポツリ。冷たい雨が 降り始めて雨がアスファルト 染めてゆく 傘すらさせない負け犬は ずぶ濡れで街を歩くのさ 心にまで染みてくるのさ 冷たい雨が。 ゆっくりと 拝ませておくれよ 雲の切れ間の光を わかっちゃいるんだよ 見上げるだけじゃ光なんて 掴めない 何もできない負け犬の俺は ただ雨に打たれ歩くだけ でもボロ負けのままじゃいられない ならやるだけさ 負け犬に傘なんてものはいらないさ ずぶ濡れでも構いやしない ボロボロのスニーカーで行け 黒く淀んだ重い雨雲 笑い飛ばせ