月眺めるは格子の隙間 ひらひら手招く 覗き込む欲にご開帳 厚い厚い面の皮 遠慮などせず御一つどうぞ 御賞味 御堪能あれ お気に召すまま お気が済むまで 嗚呼、何て… 曖昧な愛だ ぬらぬら光る涎塗れの嘘 飴玉の様に転がせば 跳ねる舌と舌 曖昧な愛だ ゆらゆら薫る紫煙の彼方から きらり伝うのが見えたならこの手を 握って 本音が溢れてしまいそうな唇を 誰かの唇で塞いで欲しい 「本気じゃないでしょ?」 「都合が良いんでしょ?」 「甘い言葉で巧みに躱すでしょ?」 全てわかってる 全てわかってる でも…でも…それでも…それなのに … 曖昧な愛に 「確か」を求めて知る卑しき春 どれだけ絡めても擦り抜けてしまう この手と手 曖昧な愛に 舞い踊る影絵は美しき春 白黒の私 貴方ならどちらの手を取る? 白い海が私を抱く 纏わり付き酷く臭い こんな無様がお好きなのでしょ? 正しく狂っている 曖昧な愛だ ぬらぬら光る涎塗れの嘘 飴玉の様に転がせば 跳ねる舌と舌 曖昧な愛だ ゆらゆら薫る紫煙の彼方から きらり伝うのが見えたならこの手を 握って そんな夢を見てる現の中