主さん お出でなんし ごてさん おあがりなんし 主さん お出でなんし みなさま さあさ飲まんし 今宵も褒美の宴(ゆるりと) 酒盛花盛はじめんしょ(ハイハイ) 怪しく煙管が白煙を吹く (それそれ) 思ひ思ひに唄いあかんしんせ (ハイハイ) 指切り拳万つめりんす 戯れでござりんす 月夜に百花繚乱 わっちが酒をつぎんしょ 此処は豪華絢爛 咲きし夢遊び 掴みんせ一本の蜘蛛糸その手で 麗しく天に昇って (シュラシュシュ) おぼろの夜に羽ばたく扇の舞 艶めいた盃交わしんせ 小槌に踊る子狐よ(ヨイヤサ) 極楽浄土へと導いてゆけ 灯が消えるまで 諸行無常の黄金花 主さん お出でなんし ごてさん おあがりなんし 主さん お出でなんし みなさま さあさ飲まんし 馴染みもおゆかり様も(ゆるりと) 天下御免の極上酒を(ハイハイ) まやかしの神楽笛鳴り響く (それそれ) ひと時の無礼講面白や(ハイハイ) 世は百鬼夜行 泡沫の闇 呑めや唄えや散り行く浮世 傾いて 狂おしく天に召されて (シュラシュシュ) 薄月夜にさらされる狐舞 混沌の無情溶かしていく 太鼓に跳ねる子狐よ(ヨイヤサ) 桃源郷の世界へ連れてゆけ 悲しみが沈むまで 有象無象の黄金花 現世<うきしよ>にありて(幻) 物の怪の灯り(怪しく) 鼈甲のかんざし 六尺袖振って 通りゃんせこの道 一緒に 篝火にあらぬわが身の などかくも体の熱き如く 咲き誇れよ (落陽に染まりゆく花菱) 身を焦がして (集え遊べ皆の衆) 麗しく天に昇って (シュラシュシュ) おぼろの夜に羽ばたく扇の舞 艶めいた盃交わしんせ 小槌に踊る子狐よ(ヨイヤサ) 極楽浄土へと導いてゆけ 灯が消えるまで 諸行無常の黄金花