まぶたに溜まった感情 緩やかに落ちる速度を 測って言った波打ち際 わかってるんだ 君の香りを嗅いだら 夜行性の憂鬱の仕業 あの夏のしらべを一つ 鮮明に思い出した 君を連れ去った 午後の秘密は眩しかった 「さよなら」雨が降り出すと 茜色 上書きされて 一つになりたかったことを 忘れて生きていけた でも吹き抜けていく風が 私を締め付けた まぶたに溜まった感情 緩やかに落ちる速度を 測って言った波打ち際 わかってるんだ 君の香りを嗅いだら 夜行性の憂鬱の仕業 あぜ道を独りで歩く 遠くに見えてたはずの 浮き上がる歪な 君の姿は消えてしまった それなら他の誰でもいい 淡い色に髪を染めて 冷んやり流れる汗で 隠した頬の感傷 思いを馳せていた青さ 私を突き抜けた まぶたに溜まった感情 緩やかに落ちる速度を 測って言った波打ち際 わかってるんだ 君の香りを嗅いだら 夜行性の憂鬱の仕業 わずかに残った愛情 今 私を動かしてる 終わった憧憬 夢見た人 気付いてしまった 君の残り香 かき消して 夜行性の憂鬱の仕業 そしてもうそれは痛みになった