見飽きた自室の隅っこで今日も 世間への嫌悪を溜息に込める 空腹ももはや感じはしないし 最後の煙草に 火を付ける 夜だけが僕の味方だ 冷たい風に身を預けて街を歩けば 飛び出した猫の奏でたCメロ やっと掴んだその瞬間の静に 夜空に大きく響き渡った クラクション 僕はやっと涙を流して 笑った 月も 笑っていたね 欠けた姿で 帰ろう 見飽きたあの部屋に 見飽きた天井のシミたちは あいも変わらず僕にそっと 頬笑みかける 煙草は昨日切らしたんだっけ 代わりに放り込むレモンキャンディ 君の声が一縷の光だ 宵闇にこそ輝きは強く増して 冷たく僕を包む悲しげなCメロ まだ終わるなと 願ったその瞬間の静に ステージから大きく放たれた叫び声 君はやっと涙を流して 笑った 月も 笑っていたね 欠けた姿で 帰ろう 見飽きたあの部屋に 非現実的な一瞬が 現実的な日常に染まらぬようにと 僕は願ってやまないのだ 君はどうだい 朝焼けに大きくこだまする ファンファーレ 僕らはずっと涙を流して 笑った 欠けた姿の月は見当たらないよ 帰ろう 見飽きたあの部屋に 帰ろう 僕らそれぞれの日々に