たった一滴の過ちで 日々は零れる 花束は凍る 呆気ないほどに容易く ひびは広がり 過去に未来はない ゆれた 生の根拠を 確かめたくて 間違えたくて? 触れた途端に壊れた 水面越しに見た 明日の虚像は 幻と消えた 空になった器に 君は悲しみを注いで去った それさえもきっと流れて 掴めないんだ 反転した 夢の標本 求めたから壊れた? 声が届かない場所で 終わりを待ってれば もう失わない? 溺れた世界の眩しさを 水底でじっと見上げて 息を潜めた 消えた 二人の文脈を そっと呟いて 意味を失って プレパラート越しの 歪な夢を愛でていたんだ 溢れた二人の正しさの 滴る音をずっと聞いていた 栓をしてしまえば 世界は許してくれる? 澱む心と引き換えに