このままでいることが怖いのに 変わるのも不安で アップデートを躊躇する よく分からないと言ったきり 彼女は口を閉ざしてしまった 目的地への道を尋ねようにも 行き先さえわからない 傷つけるものもない代わりに 満たすものもない部屋に 縛りつけるのは僕の腐った手だけ 窓から見る景色が移ろう 進んでいるような錯覚に陥る 誰かの言葉をシェアして終わり 空っぽの器はやがて朽ちる 呪いの言葉をひとりごちる 鍵のかかった部屋を 飛び出せば 世界は終わってなんかいなくて 頬を撫でる風は案外悪くもなくて 今まで世界と決めつけ諦めてたのは 小さな棺で 外には違う希望も絶望もあって 流れない水は腐る この部屋はもう持たない いつの日か同じように 流れ着いた誰かへ この記録を残しておく 僕は出る方を選んだだけ 最終回のその後の展開は 誰も知らない