誰かが打った点に 僕が線を引いて 浮かび上がったものに 名前をつけていた 日々の隙間に産まれた ズレをひとつずつ摘んで また綴り出した明日を このまま息を止めて 沈めた想いが報われなくても ぼやけ、壊れかけた輪郭を描くのに 光はいらないの もう、溺れないように 僕のままで 色をつけた声で 塗り重ねてゆくんだ 産まれ落ちた日から この道を辿る運命 もう、泣かないでと 心をそっと撫でた君の声 半端なままの僕には この夜を追いかけて 繋がれた今日に浸ってみるけど ぼやけた境界線はそっと 僕らの体をすり抜けていくの 抗えぬように 何も言わないでよ 離さないで手を 過去と重ならなくてもいいから 何も聞かないでよ 離さないで目を さざめく波の中で 震わせた声と体一つだけ 差し伸べられた手を払って 区切りをつけるために泳ぐんだ その輪郭を そのまま息を止めて 沈めた想いに重ならなくても ぼやけ、壊れかけた輪郭を描くのに 光はいらないの もう、壊さないように 僕のままで