明るいテラスで一目見た 知らない誰かに胸がときめくのは 浮かれ過ぎた 目に鮮やかな プールのシャツのせいだ 併走する路面電車に 人混みを分けて飛び乗った それを恋と呼ぼうものならば 街は真夏のスコールに虹をかけて 初めにあの娘の 名前を聞かなくちゃ 朝が来たなら 自転車で行かなくちゃ ちょっと知たり顔で 眩ろしい季節のレーボートを 書き付けたストーリー 緩やかな坂は石畳 僕は夢のなか息球ませながら 光よりも眩しい記憶で 夜にまた目覚めて 初めにあの娘の 名前を聞かなくちゃ 朝が来たなら 自転車で行かなくちゃ ちょっと尻すぼみの 僕の言葉を 夜空に書き付けたストーリー 色紙をまき散らすストロボが 明後日には街を照らすだろう 初めにあの娘の 名前を聞かなくちゃ 朝が来たなら 自転車で行かなくちゃ ちょっとすまし顔で 眩しい季節のレポートを 書き付けたストーリー