小首をかしげる白いゆり 憂うつで、あぶなげな仕種で うつろにことのはたぶらかし かなしみの稜線をなぞる 息を呑んで くらくら かわして 言葉を奪う あなたの風さゆ眼差し 冬ざれて 孤独が寝ぐらでくだを巻く この身が滅びそう よごれた道でははじめから しけて煤けた空ばかり 拭えぬ血とその土くれと 正しい愛を語ろう 髪を撫ぜ はらはら 諦めて 雨は降る あなたの孤独のすべてが尊くて 絶望の起源に届くわ この身がもたない くり返す わるい夢 あなたの燃やした命が 暗がりにまぎれて消えていく 強くてはかないその腕が 抱いていた星も色褪せた 美しくてこの身がもたない