一切褪せることのない淡い物体を 燃やして染まっていく前の花の手向 浮かぶ月は血相も変えないで 空間を揺らいで近づいて嘲笑う 薄化粧のしわを撫でるように ただ見つめているんだ 愛は白く宙を漂ったまま いなせないこの目をかすめて 発光する 永遠のように 感触は残りわずかで 今にも消えてしまう声を 忘れないように 握り締めた 一切馴染むことのないこの体を 解いて滲んでいく前の花の手向 意味はなくてもいい ただそっと笑って寄り添って歩こう 花は枯れる 星は落ちる それだけの昨日 愛は白く宙を漂ったまま いなせないこの目をかすめて 発光する 永遠のように 感触は残りわずかで 冴えない感覚にただ溺れている式日