溜息をついた春の目黒川沿い 制服に積もる花びら 一人歩いてた 足に馴染んだ革靴 君の家まで 何度も引き返してきた 馬鹿みたいに何度も 僕の手をつないできた あの日の駅 いたずらな瞳 淡い思い出を残して君は 明日この街を出る どうして?なんて聞けないよ 別れ際の教室で 涙さえも流さずに まっすぐ外を眺めてた 悩み抱えるそぶりも見せず お母さんに連れられて 引っ越していく 桜のゲートをくぐり 見送られる背中 振り向きざまに手を振る 君の笑顔に 振り返せない右手を 握り締めていた 車が前を通り過ぎた後に ふっと呟いてみる ありふれすぎてる 君の名前に涙が込み上げる サヨナラなんて言えないよ 突然すぎる結末に 約束さえも交わせずに 離れていく君の影 きっとずっと忘れないだろう あの日をいつも思い出す 目黒川の桜の木 君をずっと追いかけてた 僕が前を行きすぎる いつかは僕も恋人と 呼べる人が出来るだろう その時話していいかい? 僕の小さい初恋を いつも通るこの橋の上で