つめやかみのけ のびほうだい これじゃあ だれだかわからない こころのなかのじぶんをけなしても いわのとびら ひらくはずもなく つめたいくらいどうくつの おくで かぜがここちよく ふきぬけていく あつくかわいたかぜが ふいていたのはいつだったか あんしんして ひのしたをかけていたのはいつだっ たか あついきせつのなまえ わすれていたけれど そこにはまぎれもなく なつがあった いつからかそとは おそろしいばしょ いってはいけない そんなきがして とざしたはずのとびらのすきまから ひかりがもれて あつさがつたわる ふととぎれとぎれに ひかるけしきが めのまえにひろがっては きえてゆく なにのおそれもなく ひかりにてらされた あのなつと ちからづよいぼくがいた あつくかわいたかぜが ふいていたあのころのこと あんしんして ひのしたをかけていた あのころのこと まさしくそこには なつがあった そうだ ひかりのさきには きっと… ひらいてゆく こころのとびら ひかりのなかへ いま あるきだす
