ほどけたゆびさき おいかけて かけてゆきたい こんやだけ せまるさびしさの うすれゆくくつおと つきのひかりさえ とめることはできない かげりをかくして つきのよい つめたいゆびさき わかっていた こわれるけはいは すなのあいになってゆく おいもとめるほど せつなくなるこのむねは ことばにだせたら いいのにね かなしみつたえたら いいのにね このまましずかな わかれなど わたしには わたしにはできないから それじゃ、おやすみと いうだけで するりとほどけた そのゆびは もうむすぶことは ないはずだと かんじてた それはだれのため きくこともできないまま くずれおちそうな ゆうづきよ じょうげんのつきに みをかくし こわれるけはいに こえなきこえでなみだする おいもとめるほど くるしみおしよせてくる ことばにだせたら いいのにね さびしいあいなら もういいわ けれど このままわかれなんか わたしには わたしにはできないから
