晴る空の淡い青が 私をずっと嗤うんだ 何時も通りの通学路が 私の後ろ髪を引くんだ 伸びなかったこの背丈が 私の事を見下すんだ 不格好に風に靡く制服が 私の感情を隠すんだ 寒空 慟哭 罪と罰 誰もが目を背け口を噤む 人は誰しもが間違える しかしそれは消えることは無い 気づいてた 手を伸ばしていた事 地獄も霞む場所にいた事 届く場所にいた事 逃げたんだ 怖かっただけなんだ 弱い私がいた事を 許してなんて言わないよ 隣の席の花瓶は呟く 「嘘から出た誠なんて よく行ったもんだな ほら、こっちを見ろよ」 あの日の記憶を反芻した 未だに嘘だと信じたくて 旅立ちなんて綺麗事だ ただ蹴落としただけじゃないか 気づいてた 嘘ではないって事を 心が枯れてしまっていた事 真実になっていた事 逃げたんだ 臆病で卑劣な私だから あぁ 皮肉にも桜は満開だ 見つけたんだ 私が最初だった かつて君だった何かを 君じゃなくなっていた君を 咲いたんだ 綺麗な色をした桜だ 君が咲かせた桜だ 行先示す花弁が はらり ほろり 舞って 飛んだ