憧憬

歌詞

上位互換ばかりはびこるこの世界に 嫌気がさしたかい? 存在証明なんて見失って 途方に暮れたのかい? 溜まったゴミ箱を入れ 替えるだけの無機質な日々を 溶かすように生きている自分をまた 嫌いになったのかい? タイムマシンで昔をやり直そうと 思ったはいいが どこに 戻ってどうすりゃよかったのかなん て分からないや 今まで 十全の選択ばかりしてきたとは 言わないが その全てで今があると 思えばそれもまぁ悪くないか だから 君には泣いてほしくない 見えないところで壊れてほしくない どうかその声になり損ねた 文字達に音を与えて いっそ 全部捨ててしまいたくなるような 夜もあるさ 僕も 君も 温かい声に背を向けて 大丈夫さとうそぶくんだ 抱えたうら悲しさに蓋をして 幾重にも鍵をかける 滾る血の巡りにその 意味をあてがうこともできないまま ただ漠然と「今を変えたい」 「変わりたい」と望んでいる 自分のことを好きになるとか 自分に自信を持つとかできないや 位置についたら針は回りだし 星降る夜に月は欠けていく 伝えたいことを叫ぶんだ 今 羽なんて生えてないくせに 屋上を蹴ったあの少年は その手の先にある星を 目指したんだろう 花束も記憶も捨てられ塗り 替えられてゆくのに 僕は何を思えばいい? 最初からフルハウスが 配られてるような「勝ち組」を見て その輝きを羨んで憎んで 嫉妬していたけれど ほんとはみんな 陰できたなくよごれたとこを 必死に隠して光ってる だから 君には泣いてほしくない 見えないところで壊れてほしくない どうかその声になり損ねた 文字達に音を与えて いっそ 全部捨ててしまいたくなるような 夜もあるさ 僕も 君も 拝啓、遥か旅立った君へ 波に呑まれ戦況はどうだい? あれから千の夜を越え 積み上がらない希望に 絶望してんのかい? 落書きした教室も 重なり合った笑い声も もう戻ってはこないけれど 誰のせいでもないけれど せめてどうにもならなくなるまでは あがいてもがいてみようか