下駄箱の前 すれ違っただけで 制服の袖が ふと揺れた 秋風に混じる甘い香り 金木犀が 君を連れてきた 帰り道 ひとりきり 君の背中 探してる 金木犀の香りがふわり あの日の笑顔が蘇る 金木犀の香りがふわり 僕の胸だけ 止まったまま 思い出す 思い出す 校庭の隅 夕焼けが染める ふざけた声も どこか切なくて あのとき言えなかった言葉 風にのせて また飲み込んだ 君の名前を呼ぶには 少しだけ強くなりたい 金木犀の香りがふわり シャツのボタン 握りしめた 金木犀の香りがふわり 僕の胸だけ 止まったまま 思い出す 思い出す