あぁ、落陽 薄氷を踏めん空よ 甲論乙駁と忘れ形見の異よ あぁ、落陽 人生を賭する舵よ 明瞭であるが故に欣懐には疎い 「私は知らんよ!」 苦悩と赫焉の残骸よ 貪っては口を汚す幼き日の体裁よ 「私を殺して!」 臓腑の色で世界を満たしたい 息を止めて、息を止めて あぁ、落陽 虚栄で燃ゆる矜恃よ 滑昇霧の手で手繰る少年期よ あぁ、落陽 玉響に足掻く喉よ 嗄れているが故に 響く、どこまでも 「大声を出して!」 奈落を往く無知の弾丸よ 輝いてる、その反面 野卑を纏う銀の餓えよ 「遠くへ行こうぜ!」 蛆の階段、日々の白波よ 言わないでも分かる明日を それでも尚、綴る詩よ 落陽を浴びてこのままでいい 何も見えないなら 心など、心などもう要らんね 「死んでいこうぜ!」 苦悩と赫焉の残骸よ 貪っては口を汚す幼き日の体裁よ 朝日を隠して