40才のリアル

歌詞

『もし ラップしてなかったらどうしてたと 思う?』 なんて聞かれ 『同級生と同じ様に会社で出世し 家族を持ち 家建てたかも』 なんて、 まるでそれらは ラップの代償みたいに答えたが あれは嘘で 本当は 今の自分から ラップを引いただけの人生 昔はただ続けるだけで 周りに呆れられていたが 今はただ続けるだけで 誰かを励ますことが出来る ラップしてなかったら なんて考えてる暇もない いや、たまに考えるけれど それを考えること自体が ラップを続ける代償 後悔したくないんじゃなく もし後悔しても終われない オレから始めた言い出しっぺ 期待って他人じゃなくて 自分にするもの 誰かのせいにし道に迷うより 迷った道も自分のせいにしたら 未開拓地 理解されたいなんてもう思ってない でも、見とけ 喜怒哀楽もバランス 失えばただの四文字 機が塾した言葉の足元を一生彷徨う 誰かに救って欲しいなんてもう 思わない 震えて眠った各駅停車 終着駅でも満足はせず 目的地はこの線路上にあらず 声を枯らした 週末の渋谷 腹くくっても首はくくらない プライド売って買った フライドチキン 取ったあげ足で揚げた自分自身 バーカウンターに置いたおぼろげな 記憶 四六時中コール鳴り響く中 選んだ言葉なら 明日の起床時に 起承転結を16小節 マイク繋いで収録 しますが 口は災い 「お前はまだ若い」 貸す耳だって選ばれる時代 蚕も繭の中見た夢が全て 欠落した想像力じゃ どこまで行こうが違って見える 要するにこんな炎天下の中 フェスで上がる大勢の手の数と 部屋で下がってるオレの右手 マウス カーソル 孤独はこんなとこにもある 先日は初めてライブで骨盤を痛めた 後先考え落ちていくよりは 今だけ考え飛んで越える そんな事は30代は考えずに 後先ばかり考え 走らすペンとデモ ネクタイ締めた大人だったら 場所に合わせて言葉を選ぶけど ニット帽かぶったラッパーだったら 言葉でその場の空気を変えろ 10年前の自分のお陰で両足の草鞋は 最低限歩くに必要なものは持って 来れた 燃え尽きるまでが人生なら 退屈しない 燃え尽きた後の人生の方が 長いかもしれない 『もし ラップしてなかったらどうしてたと 思う?』 なんて聞かれ 『同級生と同じ様に会社で出世し 家族を持ち 家建てたかも』 なんて、 まるでそれらは ラップの代償みたいに答えたが あれは嘘で 本当は 今の自分からラップを 引いただけの人生