どうにもならない ことを思い どうにかなれば いいと願い ひとつかみの 望みには 期限切れの 札が掛かっている あると思えば すべてはあった 目をつむれば 光があった ひとつかみの 望みには 土にまみれた 傷がひとつ ふれ合える からだの奥では 不思議なくらい 風が吹いた すべてそこへ 吸い込まれる 何かが見える前に あてもないまま 歩いている うしろからは 誰も来ない ふいに駆け出す ときには 人の声に 耳を塞ぎ 心から 離れていた 遠い昔の あいつに会った 目の前の 霧をはらい やっとひとつの からだに会えた 引き裂かれた ものがみんな 姿を変える前に