Track by白風珈琲
透明な雨の夜 繊細な地上の凹凸が 声もなく泣いていた様だ 完全に水没した 街の灯りから 届いた手紙を仕舞って忘れました きらきら星の降る夜に 曖昧に息をしたの 声はとうに忘れていた ハイカラな電灯が今 三分間弱ではじけて消えた アンバランス平均台で 踊る夜越えて 白南風の粛然たる波打ち際 ひとつ落ちた貝殻の歌 両目で月を捉えて 凪を歌う あれは徒然とす、山吹の月光 波に打たれ白となり 月へ還るのだ