どこへも行かず ただ ここにいることが いかに難しいかを知る 道端 漂っている声にならない声 よその家のシャンプーの匂いがした ほろよいとアイス この景色の不可逆性と不文律 別れるために人は出会うのなら 本当の事も 少し話せる気がした ぶかぶかのOYとメンソール 真っ白い肌とほそっこい体 そのギターケース重くないの 「方法論だけを磨いた 君に憧れてた」 ぐるぐるする五十嵐の歌詞 無限ループって怖くね 不完全さを手に入れたわたしは わたしは 昨日のわたしより 少しだけ野崎りこんか ほんと、ろくなやついないのに こんな街 君は誰待ち 灯りが やけにあたたかくて 寂しさに染みた いつかの景色は 慣れたはずの孤独を 思い出させた オレンジの光 走り続けんだと 時間は僕らを急かすけど 立ち止まり夕日を 眺めたあの日のことを 忘れたくはないな カレットの星空を渡る 星座は見当たらない 切れたゴムベルト 空回るカセット どこにもない何処か いやしない誰か やってこないいつか 色のついた苦いため息を吐いた 今日も神は不在だ 闇が深いな バニラスパイダー 肌色の消えた街は上手い具合 何も足りなくないかのよう ファッキンジャップくらいわかるよ 誰を指した不快な名詞 「いっそ泣きたくない?」 は? 聞こえる前に 針が蓋した アイネクライネ ナハトムジーク 分からないで 揺らいで 馬鹿のふりする 無駄に歳月割いて 漂うピース 繋いで 砕いて またドブに捨てる 改造マフラーの排気音 風が運ぶサイレン 解剖学者が二度見する ぐちゃぐちゃな胸中 悲観的音響と悲観的問答 今の自分 重ねた シャンゼリオンのラスト いつかの景色は 慣れたはずの孤独を 思い出させた オレンジの光 走り続けんだと 時間は僕らを急かすけど 立ち止まり夕日を 眺めたあの日のことを 忘れたくはないな 倒れかかるビルのせいだけじゃ ないな 塞いだ空は 木炭で書き殴ったような まっくらくらい あのさ これが映画なら ここからはじまるんだよな