蝋燭ひとつの回廊響く 下駄の恍惚辺りの常夏 夜も更け悪戯は深まる狡猾 花札一枚 知らぬ知らぬと出ておいでと 一歩引いてさあほっと吹く誘惑 大きく優雅に揺らいだ赤い二重 綻ぶ現実透ける口実 朱雀大路の乱れた旋律 円周率の共通の数列 見つける退屈も いつ論理 そう零時 生ける活けるを騒ぐ憂いに 小さく細く咲く花 ハッタリ小刀摘み取られ 落ちゆく 痛みに飲まれ 江戸街の悪戯 この身を以て 詠い継ぐ覚悟 時の趣さえ 風の五七五 浸る音頭 心問答 気候奇行拮抗の夏に踊り 慢性的幸福に溺れ 涙も忘れて 賭けろ先手 笑う前提 若さに限定 熱い園庭 大きく優雅に揺らいだ赤い二重 流れゆく 痛みを越えて 江戸街の成り立ち この身を以て 詠い継ぐ使命 風の趣さえ 時の五七五 Clap Clap Cha Cha もう零時 熱い園庭 盛り上げてこうぜ 共に江戸 見せろ 紅の色 Clap Clap Cha Cha 夏の香り行き場のない 今暑さはもう変わらない 流るその小川のせせらぎは 君の声に聞こえてた 燥ぐ人の隙間を縫う憂いと吐息は いとおかし 今も過去も同じ果ての愛 蔓延る江戸 美しさ